日本農業賞

日本農業賞

NHKとJA全中、JA都道府県中央会が主催して、日本農業の確立をめざし、意欲的に経営や技術の改革にとりくみ、地域社会の発展にも貢献している農業者と営農集団を表彰しています。
また、食と農との距離を縮める個人や集団の取り組みを「食の架け橋の部」として表彰しています。

主催:日本放送協会 全国農業協同組合中央会 都道府県農業協同組合中央会
後援:農林水産省 都道府県

第51回日本農業賞の発表は2022年1月下旬~2月上旬を予定しています。

  • 第50回日本農業賞
    (大賞・特別賞)に輝いた方々

    個別経営の部
    大賞 仙台イーストカントリー 
    代表 佐々木均さん 
    仙台市

    水稲など 米を軸に「復興」をけん引
    農家レストランで被災者を雇用

    東日本大震災で自宅や農機、農地の多くが津波で流されながら、無事だった農地で栽培を続け、地域農業の復興の先頭に立ってきました。味噌づくりに加え、総菜などの加工品の製造・販売を始めた他、農家レストラン「おにぎり茶屋ちかちゃん」を立ち上げ、被災した女性を雇用。農業だけでなく、地域の復興、活性化をけん引しています。

    佐々木さんのひとこと

    「お米の力」を信じ、「復興」の2文字を掲げて経営してきました。被災地は農地などハード面が復興してきた一方で、ソフト面である“心の復興”はまだまだ。復興に向け、今後も担い手を育成し、次世代への継承準備を進めていきます。

    個別経営の部
    有限会社あぐりサービス 
    代表 小島誉久さん 
    愛知県東浦町

    稲WCS、飼料用米など
    耕畜連携で地域を支える

    JA出資法人として設立され、大規模飼料作物コントラクターとして、畜産が盛んな地域を支えています。収穫作業の受託や牛ふん堆肥の圃場還元などで地域全体の耕畜連携に貢献。稲作に向かない農地を保全する役割も果たしています。女性が働きやすい職場づくりにも取り組みます。

    水野さんのひとこと

    県の普及機関の提案をきっかけに飼料作物の栽培を始めました。飼料の販売先である地域の畜産農家や関係機関のおかげで経営が成り立っています。感謝します。

    個別経営の部
    大賞 恩田浩美さん 
    三重県鈴鹿市

    花木、茶 70品目
    年間30万ポットを出荷

    家業の経営を引き継いだ後、サツキやツツジを露地栽培からポット栽培に切り替えるとともに、70品目に拡大。年間30万ポットを出荷しています。宅配用に合わせたポットや連結できるトレーなど資材を独自開発しました。茶樹のポット販売で、従業員の通年雇用につなげています。

    恩田さんのひとこと

    生産・流通で疑問に思ったことを追求することで、独自の資材開発につなげてきました。向上心を持って多様な樹種を栽培し、花木や茶樹で地域を盛り上げていきたいです。

    個別経営の部
    特別賞 辻本忠雄さん 
    奈良県平群町

    イチゴ 県内最大規模の経営で産地活性化

    15棟のハウスでイチゴを生産し、栽培面積は県内最大規模の138㌃を誇ります。イチゴと農繁期が異なる菊の生産者と連携して、働き手を通年雇用できる仕組みの構築や、子育て世代が働きやすい環境づくりを進めています。また、輸出や県育成の「古都華」のブランド化にも取り組み、イチゴ産地全体を盛り上げています。

    辻本さんのひとこと

    42歳で就農して以降、規模拡大に注力し、現在は就農当初の7倍に拡大しました。地域でのイチゴ生産を一層盛り上げ、奈良のイチゴを全国に広めていくのが目標です。

    集団組織の部
    大賞 きたみらい玉葱(たまねぎ)振興会 
    会長 加藤英樹さん 
    北海道北見市

    タマネギ 技術確立で高い単位収量を実現

    JAきたみらいは全国最大のタマネギの産地です。同振興会は生産者組織として生産の安定化、品質の向上、販売力の強化に力を入れ、単位収量は全国平均の1.3倍に引き上げました。農家の所得向上も実現。若手農業者でつくる青年部も活躍しており、ロシア市場の開拓も進めます。

    加藤さんのひとこと

    タマネギ栽培が始まって100年がたちました。機械化されていない時代は栽培体系が確立されておらず、先輩方は大変な苦労していました。今回の受賞は素晴らしい報告になります。

    集団組織の部
    大賞 愛知東農業協同組合トマト部会 
    部会長 内藤吉行さん 
    愛知県新城市

    トマト 半数以上が新規就農者
    地域内外から呼び込み活性化

    地域内外から新規就農者を積極的に呼び込み、部会員の増加と若返りを実現しました。地域特性に合った低コストの夏秋トマト養液栽培技術の開発や、統一品種でのブランド化を進める他、加工品作りや雇用創出などを通じ、地域活性化にも貢献しています。

    内藤さんのひとこと

    過疎化が進む中、どうにか地域を元気にしようと、取り組みをスタートしました。今後も後継者を育て、産地を盛り上げながら地域振興につなげていきたいです。

    集団組織の部
    大賞 島根県アジサイ研究会 会長 
    多久和敏男さん 
    島根県出雲市

    鉢花アジサイ 国内コンテストで最高賞
    消費者の意見を反映

    島根県農業技術センターが育成した品種「万華鏡」「銀河」「美雲」「茜雲」の栽培に力を入れ、国内コンテストで最高賞に輝くなど品質が高く評価されています。構成員16人全員が技術、ブランディングなど4つの専門部のいずれかに所属し、消費者の意見を反映した生産で安定品質に仕上げています。

    多久和さんのひとこと

    商品には管理方法とホームページのアドレス、QRコードを付けています。これからも多くのお客さまに長くアジサイを楽しんでもらうため、アフターサービスを徹底していきます。

    集団組織の部
    特別賞 島原雲仙農協なんこういちご部会 
    部会長 吉田修二さん 
    長崎県雲仙市

    部会員一丸で、高品質なイチゴ生産を実現

    部会員254戸、栽培面積77㌶を誇り、来年部会設立50年を迎える全国有数のイチゴ産地。2017年に大玉果率が高く、収量も多い新品種「恋みのり」を導入し、10㌃収量、単価の向上を実現。2019年には品種構成の過半を占めるまで拡大し、部会の販売高が過去最高を記録しました。全部会員が予冷庫を導入する他、一部を発泡スチロール容器を使って出荷するなど、高品質なイチゴを消費者に届けるため部会一丸で取り組んでいます。

    吉田さんのひとこと

    産地に合った新品種を積極的に導入し、消費地から遠いハンディも部会一丸で乗り越えてきました。今後は部会員の減少に歯止めをかけて持続可能な産地をつくり、消費者の皆さんに喜ばれるイチゴをつくり続けていきます。

    虹の架け橋の部
    大賞 株式会社 瀬戸内ジャムズガーデン 
    代表 松嶋匡史さん 
    山口県周防大島町

    農家から原料調達 ジャム生産
    地域ぐるみで多様な活動

    高齢化が進む周防大島で、約50戸の農家と契約して原料を再生産可能な価格で買い取り、ジャムを製造・販売しています。店舗やカフェは観光スポットとして多くの観光客を呼び込んでいる他、移住・定住、withコロナ時代の新たなプロジェクトなど、地域を巻き込んだ活動で地域活性化をリードしています。

    松嶋さんのひとこと

    ジャムを製造・販売できるのは、協力してくれる果樹農家さんのおかげです。昨年から始めた「関係人口」を増やすための取り組みなど、新たな挑戦を続け、地域を勇気づけられるように頑張ります。

    食の架け橋の部
    特別賞 京都おぶぶ茶苑 
    代表 喜多章浩さん 
    京都府和束町

    茶 日本茶を海外へ 多様な手段で魅力発信

    京都おぶぶ茶苑は、若手茶農家が中心となって立ち上げた団体で、茶の生産から加工、販売までを手掛けます。日本茶の海外発信に力を入れ、SNSや海外での販促活動で販路を拡大。世界55カ国に顧客を持ち、生産した茶の半分を海外に輸出しています。他にも、訪日外国人へ茶の体験型観光や、ライブ配信を実施するなど日本茶の魅力を発信しています。

    喜多さんのひとこと

    自社ホームページでのインターネット販売が経営の柱で、これまでインターネットを活用したさまざまな取り組みに挑戦してきました。他にない新しい仕掛けで日本茶の魅力を伝えていきたいです。